◯膝の機能解剖
膝関節は大腿骨、脛骨および膝蓋骨からなっており大腿脛骨関節と膝蓋大腿関節を形成している。その適合性は他の関節に比べて乏しく内的安定性は靭帯、半月などの軟部組織によるところが大きい。脛骨と大腿骨の前後左右方向の動きを制限しているのは膝を取り巻く4本の靭帯である。前十字靭帯は脛骨の内側窩間結節から起こり後外側に走り大腿骨顆間窩外に付着する。後十字靭帯は反対に脛骨の外側顆間結節後面から起こり、前十字靭帯とクロスするようにして大腿骨顆間窩内側に付着する。
前十字靭帯は膝関節前方不安定性に対する1次抑制因子であり、脛骨の前方移動に対しての抑制力の80%以上を占める。肉眼上ACLは脛骨の付着部により前内包線維束と後外方線維束に区分されており、おのおの90度捻れながら前内包線維束は大腿骨上方に後外方線維束は大腿骨の下方に付着する。PCLは膝関節後方不安定性に対する1次抑制因子であり脛骨の後方移動に対しての抑制力の90%を占める。また、PCLはACLほどではないが、前外方線維束と後内包線維束に区分されることが多い。
◯発生機序
膝前十字靭帯損傷はほとんど外傷によって起こると言われており、膝関節の正常可動域を超えた動きを強制された時に生じるが「急激な方向転換」「ジャンプの着地に失敗した時」などに受傷しやすくなっている。
多くは、ジャンプ、着地、ひねり、ストップの際に膝にストレスがかかって受傷する非接触性損傷である。
その他、膝に直接物体や人があたって損傷を起こす接触性損傷やスキーでの受傷のように膝に回旋力や内・外反力が介達的に働いて受傷する介達損傷がある。
受傷時の膝は軽度屈曲、外反位で大腿骨は脛骨に対して外旋している場合がほとんどである。
⚫️脛骨が前方にずれながら内旋するような力が加わると損傷する。
⚫️接触性損傷と非接触性損傷がある。
◯症状
「急性期(受傷後3週間ぐらいまで)」
受傷時、「ベキッ」とか「ボキッ」とかの断裂音(pop)を感じる。
受傷時は膝を抱えてうずくまるが、しばらくして立てるようになると膝が何かグラグラと不安定な頼りない感じとなる。
直後に激痛、30〜50ml以上の大量の関節内出血を生じる。この症状は1週間〜10日で消失することもあるが、ACLを損傷したままスポーツ活動を再開すると、膝崩れ(giving way)、関節内出血、半月板症状(疼痛)などが頻繁に起こるようになる。
これらの症状も1、2ヶ月で徐々に消退していくことが多い。
「慢性期(受傷後3ヶ月以後)」
◎膝崩れ(giving way):歩いていたり急に振り向いたりする時などに膝がガクッとして崩れてしまう現象
◎大腿四頭筋の萎縮:giving wayに伴い、二次的に半月板や軟骨損傷を引き起こし腫脹、疼痛を起こすようになる。膝が外れるような気がしてスポーツが出来なくなる。
◯診断
・ラックマンテスト
下腿部の移動量と靭帯終末抵抗の有無を確認する。
・前方引き出しテスト
脛骨の前方引き出し操作による脛骨前方変位をみる。
・Nテスト
脛骨の前外側回旋不安定性の誘発テストである。
・ラテラルピボットシフトテスト
Nテストの逆動作となる膝関節伸展位からのリバーステストで前外側回旋不安定性整復テストである。
◯治療
断裂した前十字靭帯は保存療法では癒合が望めない。従って、断裂したまま就業、あるいはスポーツ活動を行うと、膝崩れを反復することになる。これにより2次的に関節軟骨や半月板の損傷をきたす。
患者の活動性が低く日常生活レベルで不安定感がないものは保存療法の適応となる。治療法は側副靱帯損傷に準じる。運動療法の初期段階の注意点として、屈曲運動から始め、完全伸展運動はしばらくの間行わない。
スポーツ活動レベルの高い人や不安定感が患者のQOLを阻害する場合は観血療法が望ましい。
物理療法
⑴受傷直後や浮腫が残存する症例は冷却や冷湿布を実施する。
⑵患部の循環改善、損傷組織の修復促進のため温熱療法や
感覚神経の鎮静化、大腿四頭筋の萎縮予防を目的に通電療法を実施する。手技療法
⑴固定継続中、固定外の近位側に血流を促進する目的で誘導マッサージを実施する。
⑵包帯交換時に患部および近位側、遠位側の筋に対して軽法を実施する。
運動療法
運動療法は膝関節安定性と運動性の確保や大腿四頭筋萎縮の予防、筋力の回復を目的として実施する。

稲田堤骨盤整骨院

214-0001 神奈川県 多摩区菅
スタジオ43101号室
5丁目1-15
日本
電話番号: 0366674140
メール: inadatsutsumi.seikotsuin@gmail.com
月曜日10:00 AM - 1:00 PM and 3:00 PM - 10:00 PM
火曜日10:00 AM - 1:00 PM and 3:00 PM - 10:00 PM
水曜日10:00 AM - 1:00 PM and 3:00 PM - 10:00 PM
木曜日10:00 AM - 1:00 PM and 3:00 PM - 10:00 PM
金曜日10:00 AM - 1:00 PM and 3:00 PM - 10:00 PM
土曜日10:00 AM - 1:00 PM and 3:00 PM - 10:00 PM
日曜日クローズ